そもそも身長が伸びるとはどういうことか?
中高生になり成長期も終盤に差し掛かると気になるのが「身長はまだ伸びるの?」ということではないでしょうか。
中高生の子どもにとって「身長が伸びない」「背が低い」ということは大きなコンプレックスの一つです。
ですが、「背が低いのは親からの遺伝だから…」と諦めることはありません。身長の伸びる仕組みやマッサージの効能についての正しい知識を身につけることで、身長の伸び率をサポートできるからです。
中高生の身長が伸びる仕組み
”身長が伸びる””伸びない”と言いますが、身長が伸びる仕組みとは一体どういうことなのでしょうか?
そのメカニズムを一言で説明すると、”身長が伸びる” とは”骨の両端にある骨端線という軟骨の膨張” を意味します。
この骨端線は別名「成長線」とも呼ばれ、その名前の意味そのまま「成長期の子どもにだけ見られる軟骨」です。
この骨端線の大きさが今後の身長の伸びしろを決定します。成長期が終わるとこの骨端線は消滅してしまい、そうなると以降の身長の伸びは期待できません。
骨端線はレントゲンで判別できるので、「あと○cm伸びるか」という伸びしろを知りたい場合は、早いうちに病院(小児科や整形外科)で相談すると良いでしょう。
参照:秋元接骨院HP
中高生の身長を伸ばす「成長ホルモン」の役割
骨端線という軟骨の膨張に大きく作用するのが、脳下垂体から分泌される「成長ホルモン」です。
その「成長ホルモン」の分泌量を増やすことができれば、比例して身長を伸ばすことができるというわけです。
ですが「成長ホルモン」は下のグラフからもわかるように、リミットがあります。
個人差や性差こそありますが、20歳を過ぎると分泌量が急激に低下します。このことから、中高生は身長の伸びを意識するのに逃してはいけない、”成長期のラストパート”期間にあたることが理解できます。
マッサージが必要な理由
中高生になると部活動に力を入れ、1日の活動量がぐんと増えることも珍しくないでしょう。
ですがその身体への負担が、身長の伸びを妨げているかもしれないのです。
その理由を説明すると、成長ホルモンは身長を伸ばす働きかけをするだけではなく、「筋肉や身体の疲れを取るためにも使われるから」です。
疲労回復のために使われる成長ホルモン
身体の疲れを取るために、私たち人間は多くの成長ホルモンを使っているのです。
成長ホルモンは成長作用の他に、壊れた細胞の修復や疲労の回復など私たちが健康的に暮らすための大切な役割を担っています。
成長ホルモンを有効的に活用するために、疲れを溜めないことが子どもの身長を伸ばすための第一歩になるのです。
成長ホルモンとマッサージは友好関係
中高生を含む成長期の子どもの身長は、成長ホルモンの影響を受けて伸びていきます。
運動や勉強などで疲れたまま寝てしまうと、身長アップの前に成長ホルモンが疲れを取るために使われてしまいます。
ですから、寝る前にマッサージやストレッチをして疲れを持ち越さないようにすることを心掛けましょう。
身体の疲れを取ってからベッドに入ることで初めて成長ホルモンを身長を伸ばすために使うことができるのです。
成長ホルモンがチャージされるのは睡眠中
転んでもいないのに、子どもが足の痛みを訴えたことはありませんか?病院に行っても骨や筋には異常がなく原因がわからず不安になることも多いのではないでしょうか。
この痛みの多くは、骨が伸び引っ張られて筋肉の付け根が傷む、いわゆる成長痛と呼ばれるものです。
睡眠中に分泌される成長ホルモンが骨に働きかけ、骨端線の付近に存在する骨芽細胞を増殖させることによって起こります。
そして、この成長ホルモンの分泌が起こるのが睡眠中です。
「寝る子は育つ」とはまさにその通りで、睡眠時間が足りなかったり、良質な睡眠が確保できない子どもは思うように身長は伸びません。中高生の健やかな発育のためには、夜更かしで成長ホルモンの分泌量を低下させないようにしていきたいものですね。
手軽にできるマッサージ方法!
マッサージが身長を伸ばすのに効果的であることは説明してきたとおりです。
では、これから具体的なマッサージ方法をご紹介します。
コツを掴めば、中高生なら一人でも簡単にできます。ですがマッサージにはヒーリング効果があるので、コミュニケーションを取りながら行うと親子関係の円滑化に役立つことと思います。
お風呂上りなどに、一緒に取り組んでみてください。
身長の伸ばすのに効果的なマッサージを実践する際、
- 疲労をためないこと
- 成長ホルモンの分泌を増やすこと
疲労をためないマッサージ
就寝前までに、筋肉にその日の疲れを残さないようにすることが大切です。
とくに、下半身には身体全体の70%の筋肉があると言われています。ですから下半身を優先的にマッサージするのが効果的です。
- ふくらはぎのマッサージ
- 太もものマッサージ
どちらも両手で優しく円を描くように、下から上にマッサージしていきましょう。目安の時間として一箇所60秒ほどで充分です。
どうしても力が入ってしまうという場合には、滑りを良くするためにアロママッサージローションを使っても良いでしょう。
成長ホルモンの分泌を増やすマッサージ
成長ホルモンの分泌を促すためのマッサージは、ツボを刺激するようにします。
ツボは身体の多くの場所に存在しますが、身長の伸びに作用するツボは足裏に集中しています。
ここでは、足裏にある効果の高い3つのツボを紹介します。
- 足の親指の裏・・・(脳下垂体)
- 足の親指付け根の下・・・(甲状腺)
- 土踏まずの上・・・(肝臓)
まずは5分ほど足の裏を揉みほぐしましょう。それから3つのツボを、痛気持ちいい程度の力で押していきましょう。
この時、強く押しすぎるのはいけません。なぜなら強すぎるマッサージは神経を興奮させてしまい、逆に体を緊張させてしまうからです。体が緊張していると血管が収縮し、リラックスできません。ゆったりとした気持ちで、呼吸に合わせてゆっくりと行うことが肝心です。
まとめ
身長が伸びるにあたっての仕組みや必要なホルモン、そしてマッサージについて説明しました。
良質な睡眠、適度な運動、そしてバランスの取れた食事にプラスして、今回紹介したマッサージを取り入れてみてくださいね。マッサージは、誰もがちょっととした空き時間に簡単に実践できるということも大きな利点です。
日常生活を見直してみて食生活に不安がある場合はサプリメントなどで栄養の補助を行うのも効果的ですよ。
身長の伸びに悩む中高生にとって、身長を伸ばす大きなヒントになれば幸いです。
ピックアップ記事
コメントを残す