高校生にはなぜニキビができるの?
「最近子供の顔にニキビが増えてきたなぁ」と思っている親御さんも多いのではないでしょうか。見ているだけでも痛々しくて、どうにしかしてあげたいですよね。
中学生の時まではきれいな肌だったのに、高校生に入ってから一気にニキビが増えたというお子さんもいるかと思います。高校生になるとニキビができるのには理由があるので、まずはその点をしっかりおさらいしておきましょう。
高校生になると、二次性徴に伴い皮脂の分泌が盛んになります。すると、余分な皮脂が毛穴を塞いでしまうのです。毛穴には、ニキビができていない時でも様々な菌が棲んでいます。そして、これらの菌は皮脂が大好物です。
皮脂によって毛穴が塞がれると、もともと棲んでいた菌が皮脂を餌に増えていきます。菌が増えすぎてしまうと、炎症が起きたり、膿んでしまったりして、ニキビになってしまうのです。
思春期ニキビは、皮脂の分泌が盛んな場所にできると言われています。おでこから鼻にかけてのTゾーンに多く見られるのが特徴です。基本的に思春期ニキビは思春期特有のホルモンバランスの乱れによるものなので、成長と共に少なくなっていくものです。
しかし、ニキビが多すぎたり、腫れや痛みが強い場合などは、ニキビの炎症が治まっても「ニキビ跡」が残ってしまうこともあるので、早めにケアを行いましょう。
思春期ニキビと大人ニキビのメカニズムの違いとは?
思春期ニキビはホルモンバランスの乱れによる余分な皮脂が原因になりますが、大人になってからのニキビは全く違ったメカニズムでできるので注意が必要です。
大人ニキビの場合、睡眠不足やストレスなどによってホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンが多くなってしまうことが原因だと言われています。
男性ホルモンが多くなりすぎると、肌の生まれ変わる周期が乱れ、古い皮膚(角質)がどんどん溜まっていってしまいます。すると毛穴が詰まりやすくなり、そこに菌が繁殖してニキビになってしまうのです。
大人ニキビは思春期ニキビと違って、頬からあごにかけて良く見られます。大人ニキビは、思春期ニキビに比べて治りにくく、治っても再発しやすいのが特徴です。
高校生の今のうちにニキビを治しておかないと・・・
高校生の今のうちにニキビを治しておかないと、将来ニキビ跡が残ってしまいます。
ニキビができると肌は大きなダメージを受けます。その結果、ニキビが治ってもクレーターのように肌の表面が凸凹になってしまったり、赤みが引かなかったりしてしまうのです。女性であれば「化粧で隠せる」と思うかもしれませんが、ニキビ跡を化粧でカバーするのは容易ではありません。
今はケミカルピーリングやレーザー治療などでニキビ跡を薄くすることができますが、いずれの方法も保険が適用されないので非常に高額になります。
ニキビ跡は意外と目立つものです。将来のコンプレックスを少しでも軽減してあげるためにも、早めに適切なニキビケアを行うようにしましょう。
1日でも早くニキビを治すために必要なたった5つのこと
では、ニキビを治すためにはどのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。ここではニキビケアの基本を5つお伝えしたいと思います。
1. 正しい洗顔
お子さんは、普段どんなふうに洗顔をしていますか?水だけで洗っていたりするのであれば、ぜひ「ニキビ用洗顔料」の使用を勧めてみましょう。
水だけでは、肌の汚れを落とし切ることは難しいと言わざるを得ません。落としきれなかった汚れや古い角質、皮脂などを餌にさらに菌が増えてニキビが悪化してしまいます。
洗顔料を使って洗顔している場合でも、洗顔料によってはかえってニキビを悪化させてしまうことがあるので注意です。特にスクラブ入りのものは、ニキビができて弱っている肌に大きな負担が掛かります。
お子さんがニキビを気にしているようなときは、ぜひ「ニキビ用洗顔料」の使用をすすめてあげてください。ニキビ用の洗顔料には、殺菌成分や炎症を鎮める成分が含まれています。もちろん肌への刺激もマイルドなので、一度試してみましょう。
顔を洗う時は洗顔料をしっかりと泡立て、泡で顔を撫でるように洗うのがポイントです。力を入れてこするのは肌に負担が掛かるのでやめましょう。
ピックアップ記事
2. 化粧水や乳液
ニキビを改善するには、洗顔後のケアも大切です。お子さんは化粧水や乳液を使っていますか?もし使っていないのなら、ニキビ用の化粧水や乳液を勧めてください。
洗顔後の肌は、普段肌の表面を覆ってバリアの役割をしている皮脂が無い無防備な状態です。このまま放っておくと、肌の中から水分がどんどん失われるだけでなく、肌を守るために皮脂がたくさん分泌されてしまいます。
皮脂が分泌されすぎると、皮脂を餌に菌が繁殖してしまいニキビが悪化してしまいかねません。皮脂がたくさん分泌されすぎないように、洗顔後は化粧水や乳液でしっかりと潤いをキープしましょう。
肌が潤っていれば、皮脂の分泌も抑えられます。また、乳液などで蓋をしてあげれば、肌の中の水分も蒸発しにくくなります。
加えて、ニキビ肌用の化粧水や乳液は使い心地がさっぱりとしていて、殺菌成分や炎症を鎮める成分も含まれており、肌への刺激も少ないので、使いやすいのではないでしょうか。
以下の記事で思春期のお子さんにぴったりなニキビ肌用化粧水をまとめています。
ピックアップ記事
3. 食事の見直し
ニキビを治したいと思うなら、毎日の食生活にも気を配ってください。お子さんはファストフードや油っこいものを好んで食べていませんか?ファストフードや油っこいものは、皮脂の分泌を増やします。
ファストフードや油っこいものは控え、肉や魚・主食・野菜をバランスよく食べさせるようにしましょう。
特に積極的に摂取したい栄養素は「ビタミンA」と「ビタミンC」、「ビタミンB2」です。
ビタミンAは肌の新陳代謝を促し、毛穴を詰まりにくくしてくれます。
ビタミンCには炎症を鎮めたり、皮脂の分泌をコントロールしてくれる働きがあります。
ビタミンB2は皮脂の分泌をコントロールしてくれるので、皮脂の過剰な分泌が原因でできる思春期ニキビのケアには特におすすめの栄養素です。
普段の食事から摂取するだけでなく、必要に応じてサプリメントなども利用して積極的にこれらの栄養素を補うようにしてください。
4. 十分な睡眠
お子さんは、寝る直前までスマホをいじっていたり、ゲームをしていたりしませんか?
夜更かしはしていませんか?
ぐっすりと眠れていますか?
ニキビケアには十分な睡眠も欠かせません。もし一つでも当てはまることがあるなら、今日から改善していきましょう。私たちの体は、寝ている間に日中のダメージを修復するので、質の良い睡眠をしっかりととることは非常に大切です。
寝る直前までスマホをいじっていたり、夜更かしをしていたりすると、どうしても質の高い睡眠をしっかりとることができなくなります。寝る1時間前にはスマホの使用をストップさせましょう。
また、質の高い睡眠には寝具も大切です。暑すぎる寝具や寒すぎる寝具などは睡眠の質を悪くします。ニキビケアを考えるなら、寝具を清潔に保つことも重要です。できるだけ枕カバーは毎日交換しましょう。
一見清潔に見えても、枕カバーには様々な雑菌が付いています。この雑菌がニキビの原因になることもあるので、毎日清潔な寝具で眠れるよう気を配ってあげてください。
5. 紫外線対策
「子供は少しぐらい日焼けしていたほうが良い」などと言われますが、ニキビ対策において紫外線は百害あって一利なしです。ニキビが気になり始めたら、紫外線対策を行いましょう。
毎日学校に行く前に日焼け止めを塗らせたり、必要があれば帽子をかぶらせるなど、顔のニキビに紫外線が当たらないように工夫してください。
日焼け止めを選ぶときは、「ノンコメドジェニック」と書かれているものを選ぶと安心です。
ノンコメドジェニック処方の日焼け止めは、毛穴を詰まらせにくい成分でできています。ニキビができにくい処方なので、ニキビができやすい思春期の子供でも安心して使用できるのではないでしょうか。
まとめ
思春期のニキビには、程度の差はあれ、誰もが悩むものです。かといって放置しておいても良いことは一つもありません。できるだけ早くケアを始めましょう。
ニキビケアの主役は子供ですが、親のサポート無しでは思春期ニキビを撃退することは容易ではありません。お子さんがニキビを気にし始めたら、親として出来る限りのサポートをしてあげてください。
コメントを残す